マラウイへの農業教育支援レポート 2019-2020
何世代にもわたって家族を豊かにするために活動しています
世界でもっとも貧しい国のひとつ、マラウイ共和国。ニュースキンは2007年、何世代にもわたって家族が自立できるように、生産性を高めるための知識や技術を指導するための農業学校「SAFI」を開始しました。その後、SAFIのノウハウを活用し、より多くの村に効率的に広める取り組みを始め、現在も継続しています。
家族が経済的に豊かになれば、子どもたちは栄養ある食事をとり、学校に通うことができます。私たちはそんな環境をつくることに長期的に取り組むことで、子どもたちに明るい未来を届け続けています。
2019年~2020年には、日本のみなさまのおかげで、多くの家族の自給自足を目指した強化トレーニングを導入することができました。その様子もぜひご覧ください。
SAFI
家族の自立を支援する農業学校
スクール オブ アグリカルチャー フォー ファミリー インディペンデンス
School of Agriculture for Family Independence
ニュースキン フォース フォー グッド財団が、地元の非営利団体や市民団体と提携しタリマンジャ村に建設した農業学校で、何世代にもわたって自給自足の生活が継続されることを目指しています。選ばれた約35の家族がこのSAFIに住みながら、効率的な農業、輪作(りんさく)、栄養学、灌漑(かんがい)、堆肥(たいひ)、畜産、養殖などを学び、子どもたちは小学校に通います。入学後2年目には農耕具と種を受け取り自分たちの村に戻り、習得した技術を地域の人々に伝えています。

そもそも農業教育支援プログラムの流れって!?
SAFIのノウハウを活用し、政府が雇用する農業指導員と共に、より多くの家族が自立してゆくための技術を効率的に広めます。指導を受けられるのは選出された模範的な家族で、その畑で効率よく収穫ができると農家にはインセンティブが与えられます。インセンティブと農業での成功体験が参加家族の意欲を高め、同じ村の農民たちによい影響を与えます。
プログラムは3つのカリキュラムから構成され、段階的に習得できるようになっています。

正しい農業知識・技術を学び、マラウイの暮らしに変化が!
プログラム開始以前のマラウイでは、農業の基本的な知識さえ普及しておらず、収穫できる作物や飼育できる家畜の量や種類、質に限りがありました。しかしSAFIのノウハウを活用した農業教育支援プログラムにより、開始から数年で、販売用の作物まで収穫できる農家が増えてきました。
2019-2020 NEWS
理想の自給自足を目指し、多様な強化トレーニングを導入!
日本のみなさまのサポートにより実現できた農業教育支援をご紹介。多くの家族が自給自足を続けられるような循環システムをつくるため、次のようなトレーニングを導入することができました。
トレーニング例:乾いた土壌に適した野菜の栽培
乾燥して痩せた土地でも栽培しやすいキャッサバやサツマイモに着目して生産体制を強化。人々の栄養状態を改善でき、家庭での料理の幅を広げることができます。


トレーニング例:メリットを考え養豚を推進
養鶏と養兎に加え、繁殖スピードが速く堆肥を得やすい豚の家畜を推進。親切の輪を広げていくという意味をもつ「ペイ
イット フォワード(Pay it
forward)」もしくは「得たものを他者に譲る」を条件に、3村にそれぞれ10匹の雌豚と2匹の雄豚を与えたところ、1つの村では27匹の子豚が生まれたため、そのうちの12匹を近隣の村に譲渡し、残りを村内の各家庭で分け合いました。

トレーニング例:新規農家への指導等を強化
新規農家が少しでも早く正しい知識や技術を習得できるよう、訪問トレーニングを強化。また、優れた農業を実践する畑の見学会や各農家の交換訪問ツアーを開催することで、さらなる学びや習得した内容の定着を促し、収穫量の増加につなげます。




みなさまのサポートにより、2019 年は1,810 世帯がプロジェクトに参加でき、
累計で、こんなにもたくさんの世帯が農業知識と技術を学ぶことができました。
7,595 Families
マラウイに笑顔を届けるためにサポートしていただけませんか?
家族が経済的に豊かになることで、子どもたちは栄養のある食事をとることができ、学校にも通えるようになるはずです……。そこで、ニュースキンジャパンはこれからもみなさまと一緒に、マラウイ共和国への農業教育支援を通じ、多くの家族の「自立」を持続できるようサポートしてまいります。