ニュースキンジャパン 社会貢献活動

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霧多布湿原ナショナルトラストへの支援を継続 保全・環境教育のために120万円を寄付! ~霧多布湿原を視察してきました~
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霧多布湿原ナショナルトラストへの支援を継続
「霧多布湿原ニュースキンの森」植樹プロジェクト継続

さまざまな動植物の命を育む自然豊かな霧多布湿原。その周辺には民有地が多く、湿原をそのままの姿で残すためには保全が必要でした。そこでニュースキンは2000年より、民有地を買い取って保全し、未来の子どもたちへ残していくナショナルトラスト活動を行う認定NPO法人 霧多布湿原ナショナルトラストへのサポートを続けています。

皆様の応援により叶った今年の支援金160万円は、水源の森をつくるために設けた「霧多布湿原ニュースキンの森」での植樹や、湿原の魅力を伝え、湿原保全活動を普及する拠点となる「やちぼうずカフェ(インフォメーションカフェ)」の維持管理、そして地域の環境教育など、さまざまな活動に役立てられています。

10月には会員の皆様と社員が現地を訪れ、残すべき湿原を肌で感じながら、自然を守るための植樹活動を行ってきました。ぜひご覧ください。

霧多布湿原について

北海道の東、厚岸郡浜中町に位置する霧多布湿原。面積は約3,168ヘクタール、東京都の渋谷区が2つ入る広さをもつ国内でも5本の指に入る大きさの湿原です。野生動植物が人の生活のすぐそばで生息しているのも特徴です。


霧多布湿原の魅力

  • 別名「花の湿原」と呼ばれ、平地にありながら、夏には高山植物のエゾカンゾウやワタスゲが一面に咲き乱れる
  • 特別天然記念物のタンチョウをはじめ、天然記念物のオジロワシシマフクロウなどに出会える
  • 中央部は、古くから学術的価値が評価されてきた「天然記念物の泥炭形成植物群落地」
  • 特に水鳥にとって重要な湿地であることが国際的に認められ、1993年「ラムサール条約」に登録
  • 2001年、北海道民全体の宝物として「北海道遺産」に選定、2021年には霧多布湿原を含む道東地域が「厚岸霧多布昆布森国定公園」に指定

霧多布湿原の「まるごとつながる生態系」

森、湿原、海がひとつの生態系となり、豊かな環境をつくりだす霧多布湿原。浜中町で暮らす人々は、自然からの恩恵を受け、農業や漁業、林業といった産業を発展させてきました。
ここでは、霧多布湿原センターで展示しているイラストをお借りして、そのつながりを見ていきましょう。

資料提供:霧多布湿原ナショナルトラスト
  • POINT1 3つの異なる環境が隣り合う:森、湿原、海それぞれが1ヵ所で完結せずに交わることで豊かな生態系をつくりだします
  • POINT2 川を育む:森から出た湧水が川をつくります
  • POINT3 湿原の泥炭がミネラルをつくる:湿原に含まれるフルボ酸が鉄分と結合して川に流れ込みます
  • POINT4 栄養が運ばれる:森や湿原の栄養素が川から海へともたらされます
  • POINT5 海の生物の栄養になる:コンブをはじめとする海産資源の栄養となり海の生態系を豊かにします
  • POINT6 霧が発生する:南からの暖かく湿った空気が千島列島沿い親潮によって冷やされて発生します
  • POINT7 ミネラルを含んだ海霧のつく牧草を食べる:牛からは質の高い牛乳が搾れます

湿原内に生息する動植物

タンチョウ
オオハクチョウ
キタキツネ
エゾシカ
エゾカンゾウ群落
ワタスゲ群落

霧多布湿原ナショナルトラストについて

認定NPO法人 霧多布湿原ナショナルトラストは「身近な自然を未来の子どもたちへ引き継ぐこと」というミッションのもと、自然と共生する暮らしや町づくりを目指し、湿原がもつ豊かさや価値を多くの人々に伝えるために活動しています。


活動の3つの柱

霧多布湿原を保全する

湿原の3分の1である1,200ヘクタールが民有地で、自然豊かな環境が開発の危険性にさらされていることから、民有地を買って保全し、未来の子どもたちへ残すナショナルトラスト活動を実施しています。湿原1,200ヘクタールと周辺の森林部分を加えたエリアのうち、買い取り保全地、借地、浜中町との湿原景観保全協定地を含めると1,158ヘクタールの湿原を保全することができています(2023年9月末現在)。

皆様からお預かりした寄付金も、土地を買い上げる資金源となり、湿原を未来へつなぐための大きな力となっています。

※ナショナルトラスト:19世紀末イギリスで始まった市民運動。みんなで資金や力を出し合って貴重な自然や文化遺産を保全していく活動です。

地域の自然や壊れた湿原を再生する

海岸線から広がる霧多布湿原のまわりには、放置されて荒廃した森林跡地などもあります。また、使われなくなった湿原もあり、それらを元に戻すための再生、修復のための調査・研究も進めています。

ニュースキンが継続して取り組む、水源となる森をつくるための「霧多布湿原ニュースキンの森」植樹プロジェクト レポート2024もご覧ください。

霧多布湿原のファンづくり

地域の子どもたちへの環境教育の一環として、自然体験学習や、きりたっぷ子ども自然クラブを実施。霧多布湿原のことを知ってもらい、好きになってもらうことで湿原を守っていけるよう、さまざまな活動も行っています。

ニュースキンの支援開始当初に寄贈した軽トラック同様、霧多布湿原ナショナルトラスト30周年の節目に寄贈した二代目の軽トラックも、子どもたちのキャンプの受け入れなどに、大切に使用されています。
霧多布湿原ナショナルトラストのホームページ>

Special interview
「霧多布湿原を未来に残したい」という、その思いを教えてください

1986年に霧多布湿原ファンクラブを設立し、2000年より認定NPO法人として活動を続ける霧多布湿原ナショナルトラスト。設立時からの「身近な自然を未来の子どもたちへ引き継ぎたい」という思いは、現在のスタッフにも脈々と受け継がれています。

越智 颯斗さん

「霧多布湿原に魅了されたのは、初めて訪れたときでした。MGロード(霧多布湿原を横断した道)から一面に広がる湿原の景色に心を惹かれ、もっと多くの人々に湿原の魅力を知ってもらいたいと思いました。やりがいは子どもたちへの環境教育活動です。子どもたちが湿原を好きになることが、霧多布湿原の未来につながることだと実感しているので、『浜中町の自然を知ることができてよかった』などの感想をもらえる瞬間がとっても嬉しいです」

湿原センター係長 島崎 楽さん

「ここには、森、湿原、海といった豊かな自然があって、たくさんの野生動植物が暮らしているのが魅力です。湿原が見渡せる霧多布湿原センターのカフェから、エゾシカが歩く姿やワシが飛ぶ様子を見たときの感動は今でも忘れられません。勤めて10年になりますが、10年前に『きりたっぷ子ども自然クラブ』で出会った子どもたちが大人になっても浜中町の自然のために働いていることに大きな喜びを感じます」

副理事長 高橋 勇さん

「自然のものを残すということは、その時代、時代を生きる人たちしかできないことだと思い、私自身もお手伝いしています。今回のニュースキンの皆さんのように、ここを訪れた多くの方々が童心に戻って湿原を楽しみ、霧多布湿原の応援団になってくれます。そんな応援団の皆さんが、全国で、世界で、『霧多布湿原っていいところだよ』と伝えてくれることが、大切な一歩であり、積み重ねることで大きな未来につながると信じています」

理事長 小川 浩子さん

「ほかの湿原では、民家などの建造物が並び、太陽光パネルが乱立している景色を見ることが多いのですが、(霧多布湿原を360度の視界で楽しめる)琵琶瀬展望台からの眺めは、私が子どものころから変わっていません。変わらない景色を見るたびに、保全活動を続けていてよかったなと感じています。
余談なのですが、琵琶瀬展望台は、NPO設立時の仲間のひとりである植物学者が話した『どこかの企業や行政など、1つの大きなグループがお金をだしてここを守るのではなく、地域の人たちも含めたみんなの、小さな輪を少しずつ大きくしていくという気持ちが合わさって守っていくのがいい』という決意が感じられる場所なのですよ」

霧多布湿原&ニュースキンジャパンの支援についてもっと知りたい方は、Q&Aコラム(2023年レポート内)もご覧ください。

ニュースキンジャパンとの歩み

ニュースキンジャパンはサステナビリティ(持続可能な環境)への取り組みの一環として、2000年より、霧多布湿原ナショナルトラストをサポートしています。霧多布湿原の素晴らしい自然を保護する必要性を感じ、霧多布湿原ナショナルトラストの活動趣旨に賛同し、湿原保全のための活動を継続しています。


主なできごと
2000年 霧多布湿原ナショナルトラストのミッション「身近な自然を未来の子どもたちへ」に賛同し、支援を開始 ※以降継続
2017年 霧多布湿原の森林部の整備と湿原に面した海岸を清掃(会員、社員によるボランティア活動実施)※作業に欠かせない軽トラックやゴミ拾い用トングなどを寄贈
2023年 第1回 霧多布湿原ニュースキンの森 植樹プロジェクト実施
2024年 第2回 霧多布湿原ニュースキンの森 植樹プロジェクト実施

ニュースキンジャパン2024年度支援についてはこちらをご覧ください。


History column
霧多布湿原ナショナルトラスト設立メンバーの伊東 俊和さんへの2017年9月のインタビューでは、2000年当時を振り返り、「(霧多布湿原を)気持ちで残していく取り組みを約10年続けましたが、民有地の開発を食い止めるには買うほかないと考え、NPO法人を立ち上げました。ですが資金がなかった。そんな大きな課題を抱えていたタイミングで、ニュースキンに賛同していただき、2,000万円を支援してもらいました。これがシードマネーとなり、おかげさまで現在は、民有地の約8割を買い取り保全できているのです」。
皆様からお預かりした寄付金は、買い取り保全地が850ヘクタールだった当時、その約4割の土地購入に使われました。

「霧多布湿原ニュースキンの森」植樹プロジェクト2024レポート

「霧多布湿原ニュースキンの森」植樹プロジェクトは、霧多布湿原の生態系を健全な状態で維持するために欠かせない、水源となる森をつくるための活動で、今年で2回目の実施となります。ニュースキンの森が設立されたのは、昭和の時代に地元の漁師が所有し、漁具や燃料となる木材を伐採していた森林の跡地で、この放置されていたエリアをあらゆる世代の力を合わせながら時間をかけて回復させることが、霧多布湿原とその周辺を守ることにつながると考えています。

「霧多布湿原ニュースキンの森」のシンボルとなる看板を囲み、ボランティアの皆様と
国の天然記念物のオジロワシが夕方になると帰る場所のひとつといわれている「ワシの巣の森」エリアにあるニュースキンの森。多くのワシの営巣地となり水源の森となることを目指して10月19日、会員の皆様と社員の総勢38名が苗木を植えました。ニュースキンの森には、霧多布湿原ナショナルトラストのサプライズ演出により、森のシンボルとなる看板が建てられていました。

2024年の植樹内容:トドマツとミズナラの計50本の苗木

昨年の木々の間に新しい苗木を植えました
2023年に植えたサクラ、シラカバ、ハルニレ、ミズナラ、イチョウ、オニグルミ、イタヤカエデの木の間に今年の苗木を植えていきます。笹の根がはった地を掘るには力が要るため、霧多布湿原ナショナルトラストの小川 浩子 理事長とニュースキンジャパン社長の小林も力を合わせて植えました。
小さな苗木が大きく育つように気持ちを込めて
地面を掘り、苗木を植え、土をかぶせるひとつひとつの作業をみんなで行いました。写真のトドマツは「シカの食害の影響がなく、すくすく育ちますよ」と、高橋 副理事長。
成長のためにシカの食害対策もしっかり
ドングリがなるミズナラには、シカの食害を防ぐためのフェンスを設けました。人間の背丈ほどのフェンスで苗木を守ります。
苗木の植樹が完了
昨年の7種類の木々の間を埋めるように植えたトドマツとミズナラ計50本。しっかり根づかせるための保湿対策として、根元に枯葉をかぶせてあげました。

Photo Gallery

Message from

ボランティア参加者から「一緒に、霧多布湿原を未来へ」

湿原の保全活動が地球温暖化対策にもつながることを、あらためて実感しました。子どもたちの「自然を守りたい」という思いを育むきっかけとなるこの活動を、もっと多くの人々に知ってもらいたいです。一緒に北海道 霧多布湿原を守っていきましょう。(池田 理紗さん) ニュースキンの活動を通じて自分も自然環境保全に興味をもちました。霧多布湿原には絶滅の危惧にさらされている野生の動植物がたくさんいるのですが、未来に生きる子どもたちが、このような生き物や素晴らしい自然を見ることができなくなったら悲しいですよね。大きな意義のあるこの活動を続けていきたいです。(鶴 晃如さん)
昨年植えた苗木が夏の日照りで残っていないのでは? と心配していたのですが、なんと、すくすくと青い葉が伸びていて感動しました。植樹した場所がやがて水源となり、豊かな生態系を育むことを目指しながら、私は、ニュースキンの森が、野鳥が飛び交い野生動物が暮らす楽園になることを思い描いています。そんな環境を将来の子どもたちに引き継いでいきたいです。(枦川 溜さん) 私たちの思いがどんどんつながることでニュースキンの森が生い茂り、霧多布湿原とその周辺の環境が豊かになります。ニュースキンのこの活動が森を大きく育て、湿原の自然という財産が守られているということを次世代にも伝えていきたいです。(吉野 孝謙さん)
昨年の苗木が腰丈に育っているのを見て、ニュースキンの森の活動が10年先、20年先の未来につながっていくイメージが描けました。こういった活動をバトンのように、次世代の子どもたちに渡していきたいです。(忠内 亮太さん)
私たちの活動はとても小さなものかもしれませんが、ニュースキンファミリーの大きな愛で小さな活動を続けることによって地球環境を守ることができ、それが子どもたちの明るい未来につながっていくことだと確信しています(向井 裕之さん)
ブレイク*が言っている「社会貢献活動は私たちの活動の5%かもしれませんが、私たちのあり方の95%がここにある」。ニュースキンから教わったこの文化を、自分のまわりの人たちの間の文化にしていきたいと思っています。これからもForce for Goodの活動を大切にしていきます。(本田 覚さん)*ニュースキン エンタープライズ創業者 ブレイク M. ローニー

皆様からの応援により叶った今年の寄付金は「霧多布湿原ニュースキンの森」での植樹活動や、湿原の魅力を伝え、湿原保全活動を普及する拠点である「やちぼうずカフェ(インフォメーションカフェ)」の維持管理などに役立てられています。
2000年からの累計寄付金額:5,840万円
2023年度の継続支援はこちらへ>

寄付目録の贈呈式の様子

霧多布湿原ナショナルトラストの小川 浩子理事長へ、ニュースキンジャパン社長の小林 和則から目録を贈呈。
浜中町の齊藤 清隆 町長も贈呈式に参加。感謝の言葉をもらいました。
ニュースキンの会員であり現代アート作家の鶴 晃如さんより小川理事長へ、「湿原と鶴と満月」と題したアート作品と、作家活動からの寄付金を贈呈。「名前にちなみ、鶴の恩返しができたら。湿原で月光に照らされている鶴を後世へ残していきたい」と、鶴さん。

Message from

浜中町、霧多布湿原の関係者から「ありがとう」

霧多布湿原ナショナルトラスト 小川 浩子 理事長
「24年前のことですが、私たちがNPO法人に移行する際、ニュースキンからの資金支援がすごく大きな後押しになりました。皆様のおかげで、やちぼうずカフェを維持することができており、ニュースキンの森植樹プロジェクトの継続は、湿原周辺部の森づくりにつながっております。変わらぬサポートに感謝申し上げます」
浜中町 齊藤 清隆 町長
「2000年より、浜中町にある霧多布湿原の保全活動に対してさまざまな形でご支援いただき、町長として心から敬意と感謝を申し上げます。昨年に引き続き、霧多布湿原ニュースキンの森での植樹活動を継続していただき、ありがとうございます」

地元の新聞と町のホームページで紹介されました

【北海道新聞】2024年10月23日
【釧路新聞】2024年10月29日
【広報はまなか】2024年12月号(No.712)22ページ
※PDFは、浜中町の公式ホームページ内でもご覧いただけます。

Special Thanks!

霧多布湿原ナショナルトラストの皆様、ご協力ありがとうございました

事前の準備から始まり当日の運営に至るまで、ご協力いただいた皆様に心から感謝申し上げます。また、地域の皆様のおかげで、霧多布湿原ニュースキンの森プロジェクトを継続できました。これからも、みどり豊かな自然を育み、未来へつなげるために歩み続けていきます。

ニュースキンジャパンは、霧多布湿原の保全や「霧多布湿原ニュースキンの森」での植樹活動を通じて、自然を守り、育て、自然からの恵みを受ける大切さを感じていきたい……。そして、会員の皆様や霧多布湿原ナショナルトラストの皆様と力を合わせ、美しい自然を未来に残していくための力になりたいと思います。

ニュースキンジャパンは皆様と共に、これからも子どもたちの笑顔と大切な地球のためのサポートを実施してまいります。

HOW TO GIVE

ニュースキンの会員の方であれば、だれでもニュースキンジャパン Force for Good基金への寄付、ならびにナリッシュ ザ チルドレン プログラムへ参加することができます。

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